cucin amica

バイバイ。アニー

DSC04325.jpg


先月の21日。アニーのおまけが終わりました。

13年前の真夏。私には、金髪の小さな妹ができた。
子供のころから、犬を飼ったら「アニー」と名付けると決めていた。
初めて我が家に来た日、「アニー!」と呼んだら、
くるりと振り返り、キラキラした目を向けたあの日の事を、
私は昨日のことのように思い出せる。
初めて犬と暮らす喜びに、生後2ヵ月半のアニーを自転車のカゴに乗せ、
近所をグルグル走った。
そして次の週の休み、同じようにカゴに入れようと張り切ったものの、
アニーは入り切らないほど成長していた・・・。
犬のあまりに早い成長に、のけぞるほど驚き、笑った。
今になって思うと、犬の一生は人間よりずっと早い速度で駆け抜ける意味だった。

4か月前の夏。アニーは散歩に行けなくなった。
親切で的確な獣医師さんのおかげで、アニーは苦しまず過ごせていたものの、
枯れて行くように、少しずつ少しずつ命を削っていた。
横たわったアニーに母は、
「アニーちゃん、こんなに年をとってくれてありがとうね」と何度も言う。
父は、トレードマークだった大きな耳をペラリとめくり、
「ただいま」と毎日言っていた。

「ただいま」
その言葉は、アニーが理解する言葉の中で一番好きな言葉だったと思う。
「お散歩」「パン!」「リンゴ」・・・アニーには言うと興奮して小躍りする言葉がいくつもあった。
でも何より喜ぶ言葉が、大好きな家族が帰宅する「ただいま!」だったと思う。
アニーが最後にシッポを振ったのも、父の「ただいま」だった。
だから父は毎日毎日、何度も何度も「ただいま」と言ったのだと思う。
そうすればアニーがよろこんで立ち上がると願ったのかもしれない。

4ヶ月間。アニーは小さな復活を何度もし、私たち家族は一喜一憂した。
そして21日の夜。父は大好きな抱っこをし、アニーの耳元に話しかける。
母はアニーの足を撫でながら、思い出話をしていたと言う。
その時、この数カ月開くことが無かったアニーの目が開き、
前足をスーと伸ばし、フッとアニーは息を引き取った。
大好きな父と母の腕の中で、苦しむことなく逝った。
しあわせな最期だったと思う。


亡くなった夜、アニーにはたくさんの弔問客が訪れた。
それは13年間、アニーを通して知り合ったたくさんの人たちだった。
アニーの子供と一緒に暮らして下さった家族、仲の良かった犬や飼い主さん、
小さなころからアニーと一緒に遊び、今では中学生になった近所の子供たち・・・。
リビングで眠るアニーを「まだ生きてるみたいだね」と撫でまわしてくれた。

火葬する日の早朝。私はアニーのために大きなパンを焼いた。
棺に一緒に入れたら、アニーは大好きなパンの匂いに包まれて天国に行けるからだ。
いただいたたくさんの花と大きなパンに囲まれ、アニーの魂は逝った。
真っ白な骨になったアニーの頭を撫でてみる。
それは13年間、何度も何度も撫でた、あのツルンとしたアニーの頭と同じだった。

アニーが家族になったあの日、母が決めた「人生の一部を捧げる」の言葉通り、
我が家はアニー中心の13年間となった。
アニーを溺愛する父を筆頭に、私たちは一度も心を抜くことなく、
アニーを愛し抜いた。

アニーはゆっくりゆっくり死んで行ってくれたのだと思う。
泣き虫な飼い主たちが、心の準備が出来るように。
おかげで私たちは、
ほんの少しの涙と大きな笑い声でアニーの思い出話をすることが出来ている。







*****************************************

長い文章を読んでくださりありがとうございました。
初めてアニーをブログに載せてから、cucin amicaの生徒さま、
このブログを読んで下さる窓の向こうのみなさまから、
たくさんの優しい言葉やメールをいただきました。
もっと早くに伝えなくては・・・と思っていたものの、
どうしてもど~~しても、文章にすることがなかなか出来ませんでした。
この間、レッスンにご参加して下さった生徒さまには、まだアニーが生きてるかのように振舞っていたことを
この場を借りてお詫びします。ごめんなさいねっ
そして、私同様の犬好きのブロガーの皆様。
私の愛犬は天国に逝きましたが、みなさまの愛犬オモシロ話、また読ませて下さいね!

ありがとうございました。








スポンサーサイト

SEO対策:さいたま市 SEO対策:西区 SEO対策:料理 SEO対策:パン