cucin amica

あけましておめでとうございます!

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                                  お正月 なます


              あけましておめでとうございます!
              今年もよろしくお願い致しますっ



私のお料理人生の始まりは「和食懐石教室手まり」との出会いでした。
元々、母の知人だった70歳のお師匠さんは、
まだ若かった私に「お料理に手間を掛ける喜び」を教えてくれました。
日々サボりがちな日常の料理に「ひと手間」を加えると、
色味の良い、素材の味の生きた料理に仕上がる。
季節を重んじ、夏の器は「ほおづき」、秋の器は「柿」、冬の器は「柚子」と、
目で楽しむ季節の表現をも教えてくれました。

私は、お師匠さんの台所で、次の教室のメニューを決める時間がとても好きでした。
たくさん買い込んだ食材の中に、私のために作るお菓子の材料がいつも入っていて、
中にはものすごく手間の掛かる「胡桃餡」の日もあり・・・。
「ローストした胡桃をすり鉢で液状になるまで。」
それは途方にくれるほどの作業。
「そんな大変な菓子を作ってくださるなんて・・」と言う私に、
「これだけ手間を掛けるほどの味が待ってるのよ」とお師匠さんは笑う。

作り始めてからずいぶん時間が経つ。
美しい琥珀色に仕上がった「胡桃餡」を、出来立ての白玉に掛ける。
それは今まで食べたことのない「手間を掛けるほどの味」だった。
美味しくて美味しくて、ひたすら感動していた。
そして私は、すりこぎ棒を一方方向にひたすら回し続けるお師匠さんの背中を、
いつも初心の中に留めている。
それは焦りがちな、料理の仕上げ作業の時、
色んなことが面倒に思えた時、下準備を怠った時・・・
お師匠さんの「手間を掛けるほどの味が待ってる」の言葉を思い出すのだ。


そして、静かに迎えることが出来た新年。
今年も、実家で母と姉と一緒にお節作りをする。
ひとつひとつ素材ごとに味を付けた、母らしい美味しいお節料理たち。
いつもなら器に盛り付ける「なます」も、
お正月は小さな柚子をくり抜き、
美しい花のように。

「手まり教室」に通い始めてから、
母も姉も、料理の盛り付けを私に頼んでくれる。
この時ばかりは得意気になり、ひとつひとつ丁寧に仕上げていく。
この丁寧な時間が、今年も一年「初心を忘れず背筋を伸ばし料理と向き合う」
そんな気持ちを整えてくれる。





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