cucin amica

夏の思い出

DSC00979-1.jpg
                            実家の父に大好物のスイカをもらうアニー 12歳の夏

私たち家族は、今年初めてアニーのいない夏を過ごす。
真夏のリビングはエアコンを入れても、
アニーが横で「ハアッハアッ」と息をし、食べものをせびって来ると、
それだけで部屋の温度が上がる気がした。

閉め切ることが大嫌いなアニーは、窓でもドアでも玄関でも、
「解放してよね!!」とばかりに開けまくった。
暑い夏、エアコンが入っていようが、
寒い冬、暖房が入っていようが・・とにかく開けて周るのだ。
家の中から、外の風景を眺めるのが大好きだったのだ。

そのせいで、我が家は開けっ放しの家だった。
玄関の戸はいつでもオープン。
アニーは土足でウロウロし、母はいつも床を拭いていた。
当然、蚊の発生する真夏もオープン!
「蚊取り線香を焚こう!」と言うと、
「犬の嗅覚って人間の何倍もでしょ?アニーがむせるわよぉ」と母は拒んだ。

犬用の蚊取り線香だってあるのに??人間がこんなに蚊に食われてるのに???
じゃあ、ベープマットとかさ・・・と言っても、
「虫がコロリとするのに、犬が大丈夫なの?」と怪訝顔だ・・・・うそでしょう??

そしてある日。
母が「すごいもの買っちゃった!!」と見せてくれたものは・・・
みなさま、ご存じだろうか?
「ハエ取り紙」を。
ハエ取り紙(ハエとりがみ)とは、ハエの駆除用品の一種。誘引材が付いた粘着テープを天井や鴨居などから吊し、寄ってくるハエを捕獲する。  ←wikipediaで調べてみたらこんな説明


驚くほど渋いその風貌に少々引き、嬉しそうにリビングのど真ん中に吊るす母にもっと引き、
こんなベトベトした紙が家の真ん中にあるなんて・・・と、苦笑い。
母は、「これで蚊も張り付いて、人間を刺さないわよっ」と得意げだった。

ところが初日。ハエはもちろん、蚊の一匹も捕獲されていなかった。
そして次の日。
「ちょっと来て~~」と呼ぶ母の声に驚き、
リビングに行くと、ハエ取り紙に捕獲されていたのは、

母だった。

ベトベトしたハエ取り紙に、髪の毛がくっつき身動きが出来なくなっていたのだ。
引っかかった母自身がなんだか笑っているので、私も大爆笑してしまった。
ゲラゲラ笑う私たちに、アニーは一緒になって興奮する。

無残にも髪を切るしか取り外す方法は無く、
一か所だけ短い、ある意味モード系のヘアースタイルに・・・  

そしてその後、新しい「ハエ取り紙」がまた吊るされ、
そしてまた、母が捕獲された。
2度の珍事件で「ハエ取り紙」はお蔵入りとなった。

そしてそれから10年以上。
我が家ではアニーに気使い、蚊取り線香を焚くことは無かった。

そして今年。
アニーのいない初めての夏を過ごす。
相変わらず、リビングの窓も玄関のドアも開けたままだ。
長年の習慣は変わらない。
ひとつだけ変わったことと言えば、
昭和の香り漂う「蚊取り線香」が焚かれている。

もうアニーはいないのだ。










 

↑レシピブログに参加しております。
クリックよろしくお願い致します!









スポンサーサイト

SEO対策:さいたま市 SEO対策:西区 SEO対策:料理 SEO対策:パン